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ポゼッションを失ったとき、ディフェンスの選手は何をするのか!

Master

いままで「プレッシング」「後退」を分析してきました。今回は「プレッシングと後退」です。
この3つのチーム・アクションは「攻撃から守備への切り替え」の場面で発生するプレーです。

ポゼッションを失ったとき、ディフェンスの選手は何をするのか:

・BPJ:
ボール(B)にプレッシャー(P)をかける選手(J)
・BPJNCML:ボール(B)にプレッシャー(P)をかけている選手(J)の近くにいないが(NC)同じライン(L)にいる場合
・PJCB:プレッシャー(P)をかけている選手(J)の近くにいて、ボールに近い選手(CB)の場合
・JBNCPL:選手(J)はボール(B)の近くにいなく(NC)後ろ(P)のライン(L)にいる場合
・BPJNCAL:ボール(B)にプレッシャー(P)をかけている選手(J)の近くにいなく(NC)前の(A)ライン(L)にいる場合

チーム・アクション:プレッシングと後退

Master

試合中のプレッシングと後退(攻撃から守備への切り替え):

例:高い位置でポゼッションを失った場合:ボールの近くにいる選手のアクション

プレッシングと後退の特徴:
・ポゼッションを失ったゾーンの危険は少ない。
・もし、ボールを取り戻すことができたら、相手のゴール前なので攻撃することが可能である。

選手の連携:
・最大限ワイドにポジションを取っている選手はボールの方へラインを縮小させる。
・高い位置のライン間のスペースを狭くする。
・内側へのパスコースを守ることを優先する。
・ボールを自分自身より前に超えさせない。
・相手ゴールへの深さを縮小する。

ボールにプレッシャーをかけている選手の近くにいる選手:
・自分の近くにいる相手のオフェンシブ・ポジションの選手が、自身の背後のスペースを狙う動きを守ることを優先する。
・選手はラインの広さ(例:DFライン)を縮小することを重視する。自身のラインの内側へのパスの可能性を避ける。
・ボールを受けようとしている選手の近くにいる選手は、非常に激しいプレッシャーをかけて、ボールを受けさせないようにする。
・相手チームに前進させないようにすること。サイドのタッチライン側にパスをさせるようにする。もしくは、自チームの選手がいる方にパスをさせるように仕向ける。

分析:バイエルンミュンヘンの「プレッシングと後退」2014-2015 CL準決勝 対バルサ戦

Master

ゾーンプレッシング開始位置: ミドルゾーン
ポゼッションを失った場所: センター
ディフェンスの選手:
BPJ: 1人(1ボランチのシャビ・アロンソがプレッシャーを掛ける)
BPJNCML: 2人(中盤に参加していた両サイドバック:右ラフィーニャ、左ベルナト)
・ボールの方へラインを縮小させる動き。
・右サイドバックのラフィーニャは、自分の近くにいる敵のオフェンシブ・ポジションの選手(左ウイング:ネイマール)が、自身の背後のスペースを狙う動きを守ることを優先する。
PJCB: 1人(CDFのボアテング)
・ 自分の近くにいる敵のオフェンシブ・ポジションの選手(CFW:ルイス・スアレス)が、自身の背後のスペースを狙う動きを守ることを優先する。
・ 選手はラインの広さを縮小することを重視する。自分のラインの内側へのパスの可能性を避ける。
JBNCPL: 1人(CDFのベネティア)
・ 自分の近くにいる敵のオフェンシブ・ポジションの選手(CFW:ルイス・スアレス)が、自身の背後のスペースを狙う動きを守ることを優先する。
BPJNCAL: 2人(MFのシュヴァインシュタイガーとラーム)
・ ボールの方へライン間を狭くし、ライン間のスペースを狭くする。
・ シュバインシュタイガーはメッシの後ろからプレッシャーをかけようとしている。

結論

通常、バイエルンミュンヘンはブンデスリーガなどの試合(バルサ以外のチーム)では、ボールを失った瞬間、直ちに「プレッシング」が機能し、素早くボールを取り戻すか、相手に「ダイレクトプレー」を誘発させ、「プレッシングと後退」でボールを取り戻すのが非常にうまいチームです。

このバルサ戦においては、バルサがバイエルンミュンヘンの「プレッシング」を回避、突破することが多く、「後退」を余儀なくされていました。


1試合を通じて、19回の「後退」がありました。バイエルンミュンヘンにしては、この回数は多すぎで、普通は多くても10回に満たない程度です。反対に「プレッシングと後退」の回数はほんの数回あっただけでした。

その理由として、バルサは「プレッシング」をかけても、「プレッシング」を回避して「攻撃を再構築」することができるチームであること、もう一つはメッシなどの個人技を持った選手が「プレッシング」を個人の力で突破してしまうからだと思います。

それだけ、このシーズンのバルサが強く、唯一無二のチームであったことが、バイエルンミュンヘンが試合をコントールすることができなかった原因だと分析します。多分、バルサが相手でなければこのようなことにはならなかったと考えます。