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サッカー部が休部になった理由

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 少子化の波はじわりじわりと、しかも確実に少年少女のスポーツに影を落としているようです。私の知るある中学校は男子サッカー部が活動を休止したといいます。競技人口で野球に次ぐといわれているサッカー部が!と驚いたのですが、それは部員の減少という単純な理由ではないようなのです。
 その中学校には他に野球部、バスケットボール部、卓球部があるそうです。野球部はともかく、バスケットボール部や卓球部があるのにサッカー部がなくなるというのはなおさら不思議に思いました。バスケットボールや卓球をランク付けするわけではありませんが、客観的に考えれば、いま子どもたちに人気があるのはサッカーでしょう。バスケットボールはスラムダンクブームがすっかり過去の遺産となり、国際大会ではほとんど成績を残せず、だから報道もされない。やっと話題になったと思ったら国内リーグが分裂しているために国際大会へ出場できなくなりそうだという情けなさです。卓球は「地味」というイメージを払しょくするためにいろいろな対策をしているようですが、劇的な人気上昇とはいっていないのが現状です。
 聞いてみると、やはりその通りでした。サッカー部は人気なんだそうです。だからその中学校でも多くの生徒がサッカー部を希望するというのです。むしろ集まりすぎるほどに。他の部の活動に支障をきたすほどに。
そこで学校が取った苦肉の策がサッカー部の休止のようなのです。卓球は個人戦でも試合に出られますが、野球やバスケットボールには試合をするための最低人数があります。それを割り込めば部員がいても事実上は公式戦に出られなくなります。放っておけば3つがつぶれるかもしれない。そうなれば運動部に入るためにはサッカーだけということになります。生徒が選択する余地を残しておくため、ほかの3つを残すために1つを犠牲にしたわけです。
 東京五輪へ向かう中でトップレベルのアスリートの華やかな報道は過熱するでしょう。しかし、国内スポーツの足元はグラついているような気がして心配です。