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モチベーションのからくり

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モチベーションは非常に扱いにくいものだ、と思っている方も多いと思います。しかし、そのからくりは、ほとんどの人に共通する図式なのです。モチベーションは、「目標の魅力」と「達成の可能性」に大きく左右されます。前述のとおり、目標が自分の価値観に基づいていればおのずと魅力的に感じるでしょう。また、達成できるかもしれない、という現実的な目標であれば、「よし、やろう」という気持ちになるものです。どちらかが足りないとモチベーションは上がりません。やはり、適切な目標設定が、やる気を引き出すということです。

自らの内側から湧き出る「内発的モチベーション」

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目標を設定したら、その目標を達成するための「モチベーション」も不可欠です。
モチベーションには、2種類あります。
 1つ目は、自らの内側から湧き出る「内発的モチベーション」です。たとえばサッカーの試合に臨むにあたり、「自分のマークする相手には一度たりとも決定的な仕事はさせない」「半年間練習してきたミドルシュートを今日は必ず決める」など、勝ち負けとは別に、自分自身の価値観に基づき、内側から湧き出る挑戦意欲を内発的モチベーションと言います。ただ勝つことだけをモチベーションとすればいい、そんな意見もあるかもしれません。では、こんな例はどうでしょう。全国大会出場を目指す高校が、普通に力を発揮すれば負けるはずがない格下の相手と2回戦で対戦することになりました。本来ならば試合では、持っている力をすべて出し尽くして勝利を目指すものですが、力の差が大きな相手に対しては6~7割の力を出すだけで、簡単に勝つことができました。確かにそれでも、勝つ、という目標は達成していますが、6~7割の力で勝ったことに満足していては、到底全国大会に出場などできるはずがありません。なぜなら、内容は問わずにただ勝ったというだけで、練習してきた成果が発揮されたか、自分の限界にチャレンジしたか、チーム力が高まったかといえば、決してそうではないからです。「勝敗」という競争だけが関心事であり、何を得たのかわからない試合になってしまいます。育成年代は無限に可能性があるわけですから、常に全力でプレーできるように働きかけるのは指導者の大切な役割です。そして、どんな相手にも全力を出し切るのは、相手に対する最高のリスペクトです。

結果だけでなくプロセスや内容にもこだわる

 勝つことはもちろん大切なことですが、プラスアルファ、チーム力も高め、選手個々の能力も高めるために必要なのが「内発的モチベーション」です。先ほど挙げた例では、格下相手でも「練習してきた攻撃パターンを試せる場面をたくさん作るぞ」という気持ちがあれば、内容もおのずと高まってくるでしょう。水泳や陸上のようにタイムを競う競技ならば、勝ち負けに関係なく「今日のレースはフォーム改善の成果として必ず○秒を出す」というモチベーションも大切でしょう。