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アスリートとアスリートを応援する人のための知識データベース

もっと野球を好きになれる手っ取り早い方法。

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 今年もいよいよ、球春が到来する。FA組や未来のスター候補の活躍など、ファンの気持ちは高鳴っているだろう。筆者はスタジアムで野球観戦するようになり12年目を迎えるが、大勢で楽しく観戦するときもあれば、ひとりでおとなしく見ているときもある。ひとり観戦の場合、退屈な時間がどうしても出てきてしまうことが悩みの種でもあった。せっかく球場に来ているのに、時間を無駄にしている気がするときがあるからだ。

そんな時、重い腰をあげスコアを付けることに挑戦した。野球部のマネージャー経験や、草野球経験がある人からすれば、スコアをつけることはそれほど難易度が高くないことかもしれない。しかし、観る専門である〝野球女子〟の私は「スコアをつけてみよう!」と立ち上がるまでにそれなりの時間を要した。記号が並ぶだけの表で、いったい何を表しているのか意味不明だったからだ。でも、どうせなら書けるようになってみたい。自分の記憶だけではなく、記録にも残しておけるのなら一石二鳥。そんな思いでスコアの付け方を勉強し始めた。

 野球のスコアブックには、主にアマチュア野球で使用される「早稲田式」と、プロ野球で使用される「慶応式」の2方式が存在するが、これといって決まった方式はない。必要なものはボールペン(2色以上で消せるものが望ましい)とノートだけ。あとは選手のシート番号(ポジション)を覚えれば、大体はOKだ。書いた人間がその試合の流れを理解できればそれで良い。最初から難しい書き方やルールを覚えるのではなく、実際に観戦しながら、起こったことをそのままスコアブックに書いていくことから初めてみると、だんだん書くのも速くなり、広い視野で野球観戦することができると思う。

ボールの行方を書くだけのシンプルなものから始めるなら、スコアブックを購入すれば書き方の解説はついているし、実際に書ける人と一緒に教えてもらいながら観戦するのも良い。アマチュア野球は投球間やイニング間の時間が短いので、できるだけ最初はプロ野球の試合でスコアをつけていれば、書くことの時間配分も徐々にわかってくる。

 何度か練習をして書けるようになっても、ダブルプレー、ランエンドヒットで三振ゲッツー、微妙な判定、ビッグイニング、選手交替……と次々に起こったりすると手元は追いつかなくなる。時間を持て余していたイニング間、退屈だった時間が「もうちょっとゆっくり攻守交替して!」と思うほど。そんな時は枠外に起こったことをメモして、あとからスコアをつけるという裏ワザを使う。

 何度か書いていれば、知らなかった選手や審判の名前も覚えるようになるし、試合展開が思い出せないということが少なくなる。スポーツニュースを見ると、その試合の〝メイン〟となった得点シーンや、投手なら連続三振のシーンしか流れないけれど、書きながら見ていれば前後の展開も思い出せる。テレビ観戦していてもスコアはつけられる。某野球解説者は、「テレビを見ながら投手の球速や球種をスコアに書いていくと勉強になる。」と言っていた。配球やデータ収集、解説者とほぼ同じ視点で野球を見ることができるという。

たまたまスコア付けしていた試合がノーヒットノーランだった、なんてこともあるかもしれない。記録に残る試合のスコアは時が経ってから見ても、当時の緊張感や情景までも思い出せるものになっているかも。最近ではスコア付け用の電子アプリもあり、書くだけではなく管理するためのツールとしても少しずつ浸透して来ている。
ゆっくりビールを飲みながら観戦したい、という人やみんなでワイワイしながら観戦したいという人にはあまり向いてないかもしれない。でも、一人観戦をしていて最近カメラで写真を撮ることにも飽きた……とか騒がずじっくり見たいというとき、スコアをつけながらの観戦をぜひオススメしたい。今よりもっと野球が面白くなり、楽しめるようになるはずだ。