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野球観戦をしていたら、自分もボールに触ってみたり投げてみたりしたくなりませんか?

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観戦をしているときは「なんで今の振らないかなぁ」とか、「良いコースなんだけどなー」なんて、まるで監督やコーチのようなことをつぶやいたりしているけど、実際に自分がボールを持ってみると投げることすらなかなか上手くいかない……というのは良くあること。

​ 日本プロ野球選手会では、2005年から野球振興活動として「キャッチボールプロジェクト」に取り組んでいる。現在は安全面からキャッチボール禁止の公園が多く、野球の原点ともいえるキャッチボールを行う場所が激減した。そのことを危惧した選手側の発信で開始されたこのプロジェクト。
推奨しているボールは、硬式球と同じような縫い目があるデザインで、安全面を考慮した軟らかく、怪我をしにくいキャッチボール専用球として開発された「ゆうボール」。多くのイベントで使用され、球場で販売も行っている。

この取り組みは子どもたちへ向けられたものだけではなく誰でも楽しむことができる。試合終了後のグラウンド解放では大抵キャッチボールスペースが設けられているし、オフになると開催される全国各地でのイベントでは、選手と一緒にキャッチボールできる企画が多い。現役プロ野球選手とのキャッチボールは、普段野球をやったことがない!というような女性にも大人気。イベント内容によってはボールの投げ方、キャッチの仕方を現役選手や元コーチなどが教えてくれる……といった直接野球選手と触れ合えることも。

 特に、ここ数年毎年行われている選手会主催の「ベースボールクリスマス」。各球団から2~3人の現役選手が出席するこのイベントの、メインはキャッチボールだ。
メインイベントなだけあってキャッチボールに費やす時間も長いので、たくさんの選手とキャッチボールができる。私も、過去2回このイベントに参加したことがある。2014年は静岡県草薙総合運動場野球場で開催されたが、選手会会長の嶋基宏(楽天)は大人気で老若男女問わず長蛇の列。制限時間が来て交替してしまうと、キャッチボールできなかった人から悲鳴があがるほど!

 キャッチボールは不思議なスポーツだ。「相手の取りやすいように」とか、「相手のことを思って投げる」というアドバイスをされると、その通りにボールを投げようとする。そして、しっかりと自分の胸に返ってくるボールを受けとる。だんだんと、相手が自分の取りやすいようボールを返してくれたことが嬉しくなる。
 上手くキャッチできたときにグローブに入る、ボールの「パシッ」という音がとても心地よく聞こえるのは私だけではないはず。きっと、キャッチボール経験者の誰もが抱く感情だと思う!

 ヘタだからあまりやりたくない、という人もいるかもしれないが、回数を重ねればだんだんと上手になる(はず)。初めて私がオフシーズンのイベントに参加したとき、最初にキャッチボールをした選手は石川雅規(東京ヤクルト)だった。その時は的外れなところに投げてしまい、まるで内野ノックのようなキャッチングをさせてしまった。それでも選手は盛り上げてくれるし、だんだん楽しくなった。最近では、相手の立っている位置に投げられる〝それなりの感じ〟になってきたと思う。

速いボールを投げる必要はないし、下手でも恥ずかしがらずに心を通わせることを意識して。できる場所が少なくなってきた昨今だからこそ、試合後やシーズンオフのイベントに積極的に参加してみて欲しい。ただ観戦しているだけではわからない野球の魅力、そして選手との距離……存分に楽しめるはず!