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 実は、2014年に日の目を浴びた話題がもうひとつある。「NPB審判員」だ。
勘の良い人はここで気付くかもしれない。〝ああ、まんじね……〟

 ここ数年の間にネット上から話題になった、「卍の敷田」こと敷田直人審判員。見逃し三振をコールをする際、打者の位置とは逆のベース側に腰をひねり、腕をボディブローのように出すのと同時に、肩の高さにある腕を引く。たとえば左打者なら三塁側へ腰をひねり、右腕をエルボーのように突出し肩の高さにある左腕を引く。中腰で姿勢を低くした足と合わせると、体の形が漢字の「卍(まんじ)」に見えるようなポーズをとる。そのポーズはプロ野球ファンの間で親しまれ、「あのカッコイイポーズをやりたい!」と大人から子どもまで真似をする。ファンだけではなく選手でも、練習中にポーズを真似し合っているのをたまに見かける。

 年始のテレビ番組で藤浪晋太郎(阪神)は〝その日の審判で一喜一憂するか?〟という
質問に「敷田さんだとわかると嬉しい」と発言し、卍ポーズを真似したほど。静かなブームをメディアが黙って見ているわけもなく、テレビのスポーツコーナーで特集を組まれるほど「卍の敷田」は有名になった。見ている試合の球審が敷田審判だと、テンションが上がるファンも多いはず!

 プロ野球観戦が結構好き!と言うならおさえておきたい審判は他にもいる。見た目は小動物のような可愛いオジさんなのだが、微妙なジャッジでたまに物議を醸しだす栄村審判員。コール(声)に特徴がある白井審判、坂井審判。実家はお寺という佐々木審判(通称和尚)も過去には両手でゲッツのポーズを取り、選手に真似されていたことがある。気になった人がなぜ審判になったのか。以前は何をしていたのか、ルーツを辿ってみるのも面白いかもしれない。調べてみると、元プロ野球選手の人もいるし新聞記者から転向したという人もいた。

 〝審判ファン〟というとマニアックな印象があるが、実は地味な人気がある。次の試合のメンツを予想する人、記録(出場試合数)をカウントしている人、球場で出待ちをしている女性もいるくらいだ。
プロ野球試合になくてはならない審判員。人間がジャッジするスポーツだから差が出るのは当たり前だが、アウトコースのボールや高めのボールでもストライクを取ってくれる人、逆になかなかストライクを取ってくれない人もいる。「ストライクゾーンが狭い、広いって何?」と思っていても、だんだんとその意味を理解できるようになってくるだろう。

ただし誰でもできるものではなく、自己流のアクションは審判長などから認められて初めて考案できる。名前とアクションだけが先行し、ジャッジが公正に行われなくなるようでは困る。しかし、見るのはこちらの勝手。新しい観戦視野が広がることは間違いないから、ぜひ審判員にも注目して観戦しよう。