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審判が宣告したらアウト

8 baseball 0012

    この秋のこと、小学校の校庭を会場に行われていた学童野球を柵越しに何の気なしにのぞいた。休日の午後、ポカポカ陽気につられて時間に余裕のある? 方々が、3~4人のギャラリーを作っている。レベルの差に関係なく、野球は見るのもやるのも楽しいものだ。これもまた美しい日本の野球文化の一コマである。

   さて、しばらく見ていると、おそらくワンアウト、一・二塁に走者がいる場面で、打者が二塁頭上に小フライを打ち上げた。アウトとおもったら野手がポロリ。少年野球や草野球はエラーがつきもの。ボールを拾った二塁手は二塁に送球し一塁走者はアウト、さらに遊撃手から一塁手へとボールが送球され、えっちらおっちら走ってきた打者走者も間一髪でアウト。ダブルプレーでチェンジになった。

   何となく腑に落ちないこのシーン。そう1アウト一塁だから、インフィールドフライが適用されるのだ。
 おそらくお父さん審判なのだろう、ルールが徹底されない試合進行もまた少年野球、草野球のうち。私自身インフィールドフライだと気がついて「ちゃんと見てあげなよ」などとエラそうに思っていたのだが、実はそんなに簡単な話でもなかった。

 インフィールドフライのルールはなかなか複雑で難しい。プロ野球選手が勘違いして痛い目にあったり、時には審判が間違えることすらある。ここで改めておさらいしてみたい。
 インフィールドフライは、ノーアウトまたはワンアウトで走者が一・二塁、満塁のとき、打者がフライ(ライナー、バント飛球は除く)を打ち上げ、「内野手が通常の守備をすれば、捕球できる」と審判が判断したときに宣告される。
 審判がインフィールドフライを宣告すると、この時点で打者はアウトになる。一度、宣告されれば、内野手(インフィールダー)以外が捕球しても取り消されることはない。
 ようするに小フライを内野手がわざと落とし、意図的にダブルプレーを狙うのを防ぐためにあるルールということだ。

 ここからが覚えておくと得するかもしれないところ。
 インフィールドフライが宣告され、野手が捕球すればもちろんアウト。走者は帰塁しなければならない。
 宣告され野手がフライを落とした場合、その時点で打者はアウトになるが、ボールデッド(試合停止)にはならない。だから走者は普通のフライのように帰塁せず、ハーフウェーから次の塁に進んで構わない。逆に守備側はフライを落球しても、走者に帰塁の義務はないから、元いた塁に返球してもアウトはとれない。塁が詰まっていても、打者走者は宣告の時点でアウトになっており、フォースプレイにはならないから走者をアウトにするにはタッチが必要になる。

・・・翻って先ほどの学童野球の試合。
 インフィールドフライが宣告されたかどうか確認はできなかったが、もしされていたとしたら、打者は宣告の時点でツーアウト。ボールデットにはならないから、ハーフウェーから二塁へと進んだ走者はタッチアウト。チェンジになっていた可能性もあるのだ!
 ひょっとしたらお父さん審判はしっかり見ていて、間違っていたのは私なのかもしれない。「ちゃんと見てあげなよ」などと思っていたことを恥じたい。